L.D.HOMES BLOG
設計事務所の今日
蝉が本格始動のための準備運動をし始めましたね。嫌です。
なかむらです。
社内ではたびたび会話が繰り広げられます。
そのきっかけはほぼ決まって大島です。
社内で一番の話好きは大島だと思っています。
いつも最低でも30分くらいは8割負担で喋っています。
では本日は、昨日繰り広げられた会話から。
「家を持つということ、住むということ」
話の始まりは何だったか、たしか土地の価値の話からだったような。
地価が変わらないと思われる場所は資産として土地を所有しておくといった話が最初だったと思います。
そこから家を建てる話になり、建てるにあたっての資金の話になりました。
昨今の物価上昇の波に見事に乗っている建築業界ですが、
それが原因で家が建てられない(買えない)、あるいは買えるとなった時の年齢の関係でローンが組みにくいといった問題があります。
ローンに関しては晩婚化も一つの理由として挙げられると思います。
では、賃貸はというと。
年齢の関係で家が借りられない問題です。
子供が家を出たから、パートナーを亡くしたから、体の自由がききにくくなったから、などの理由で家の改装をしたくても、
その間の仮住まいとしてでさえ借りられないこともあるんだとか。
オーナーがどうしても万が一の可能性を排除できずに渋ってしまうのでしょうね。
でもそれって年齢で区別できるものではないと思うんです。
確かに年齢の関係は多少あるとは思いますが、病魔が誰に住み着こうか考える時に年齢で選んでないはずで、
世間から若いと言われる年齢の方が大病を患うことは珍しくないですし。
先日、若い芸能人の方が脳出血で倒れたという報道がありましたが、その時に知人と一緒だったようなので助けを求められたんだと思っています。
もしこれが一人でいる時に起こったとしたら?出先で一人ならまだしも、一人暮らしの家にいる時だとしたら?
おそらく自力で電話をかけて救急車を呼ぶことは難しいのではないかと思いますし、そうなると最悪の事態になりかねないわけで。
こんなこと考えだしたらキリがないんですけどね。
賃貸は確かにオーナーの意思が存在するので難しいですけど、持ち家であっても結局は同じなんですよね、この問題は。
同居人が出かけていてその時家には一人でいたとしたら賃貸の一人暮らしと状況は同じです。
いつかは同居人が帰ってくる点が違うくらいでしょうか。
であれば、住むのが自分一人になった時に万が一のことを考えると、最終行き着く先の一つが施設になるのだと思います。
となると、家を建てる意味はあるの?賃貸が難しくなったら施設があるし、となってしまわないかが不安なのです。
でも一生賃貸といわけにはいかない現状、少し調べるとセキュリティー会社が提供するサポートシステムの存在にたどり着きました。
・毎朝電話で体調や安否の確認がおこなわれてご家族にメールが届く
・緊急時にはペンダントタイプのSOS送信機ですぐに助けを求められる
・いつでも健康や食事などの電話相談が可能
などといったサービスがあるようです。
これを持ち家に設置すれば不安も多少は軽減されるのかなと思いました。
これから需要が増えそう。
また、これを賃貸のオーナーに提案してご高齢の入居希望者はこのシステムの利用を条件に入居が可能になるという仕組みをとっている賃貸も一部地域であるようで、
オーナーにとっても入居者とそのご家族にとっても良い、いわゆるwin-winの関係が成り立つとのこと。
これは今後の住まいのあり方の一つとして面白いなと思いました。賃貸の空室が埋まりますし、入居者は安心して暮らせますからね。
これからの生活はどうなっていくのでしょうね。
生活様式、働き方、住まい、お金、その他すべてにおいて変化の時期が来ているように感じます。
ちなみにですが、こういう話の結論はたいてい「人生って生きづらい」に落ち着きます。
基本、人生規模です。
働けど働けどお金が貯まりにくい世の中で、欲しいものを諦めざるを得ないこともしばしば。
その諦めのなかに持ち家が含まれてしまわないように願うばかりです。戸建てであれマンションであれ。
……どうせならもうちょっと明るい未来がある話をしたかったのですが、なんかモヤっとする結末で閉幕しました。
それではまた。
Written by nakamura