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一緒に家を作っていける人にお願いしたいと考えていました。

インタビュー

一緒に家を作っていける人にお願いしたいと考えていました。

兵庫県 神戸市 I邸

築40年、お祖母様の代から受け継いでこられたお宅を大胆にリノベーションしたI邸。
これからまた5年、10年と一緒に歩んでいけるご自宅が完成しました。

今日は、竣工お祝いのランチパーティにお招きいただいて、ありがとうございました。
お住まいになり始めてから、そろそろ1か月が経ちますね。

ええ、おかげさまで生活も落ち着きました。

ご依頼頂いたIさんご夫妻

Iさんご夫妻。インタビューは竣工から約一ヶ月後、ご厚意でランチパーティーにお招き頂き、対談形式で行われた。

この家も、すっかり生まれ変わりましたね。お祖母さまの代から受け継いでこられた家だそうですが……。
最初に見せていただいた時は、建物の内部は薄暗く、老朽化もしていて、課題は多かったですよね。

そうですね。築40年、震災を経験した建物ということもあって、ある程度覚悟はしていました。

リノベーション前の室内の様子

リノベーション前の室内。光があまり入らず薄暗い。

とはいえ、強度や耐震性の問題にシロアリの被害など、やっぱり驚かれたんじゃないですか?

まあ、予想外のことはたくさんありましたね。
でも、今になって振り返ると「リノベーションは、新築よりも自由度が低くて当然」と予想していた割には、意外と自由が利いたなというのが実感です。

そうでしたか。ずいぶん思い切って手を入れさせていただいたので、私たちも、果たしてご満足いただけているかどうか気がかりでした。

やはり、機能性を考慮してデザインしていただいたことがありがたかったですね。とても洗練されたデザインですが、決して見た目先行ではなく、ちゃんと使いやすい。
もし、単にクロスを張り替えるとか、水回りの設備を入れ替えるとか、いわゆる「リフォーム」だけで留めていたら根本的な解決にはならなかったと思います。

リノベーション後の室内の様子

リノベーション後のリビングとダイニングキッチン。間取りを大きく取り、明るく機能的な住まいとなった。

気に入っていただけたでしょうか?
私たちの仕事は、設備や家具の価格と違って目に見えず、分かりづらい部分がありますから、施主さんに納得していただくためにもきちんとした仕事をしなくてはと思っているんです。

その点では、全く違和感はなかったですよ。たとえば、ウッドデッキの広さのことで結構、悩んだじゃないですか?
私たちは初め、半分ほどの広さでも十分じゃないかと言っていましたが、LDHさんは4.5帖ほどのスペースを贅沢に取るプランを推してくださって……。

ウッドデッキ

竣工後すぐのウッドデッキ。目の前まで桜が迫るロケーションを活かし、光が十分に入るよう4.5帖の大きさに。

当初から「光と風を感じられる家にしたい」と仰っていたでしょう?
それなら、立派に枝の張り出した桜の木や、デッキからの光の入り具合……、この恵まれた立地条件を生かさない手はないと思ったんです。

そういうことなんですよ。私たちの伝えた要望を実現するだけではなくて、プラスアルファの提案をしてくれるということ。施主のほうは、正直、竣工後の家の姿や使い勝手を想像するにも限界があるんです。
でも、プロの設計者の皆さんには、施主には見えづらい世界がきちんと見えている……。とても頼もしかったです。

お役に立てて良かったです。でも、Iさんご自身だって、ずいぶん猛勉強をされたんでしょう?

ええ、まあ。ある程度勉強してみると「あの時は何も知らないで言ったけど、よく考えたらLDHさんに大変な無理難題を投げてしまった」なんて、青くなったこともあるんですけど(笑)

いえいえ、そんなことはありませんよ(笑)

結局、もし新築で建てていたとしても、満足度は同じくらいだったと思うんです。現状のシンプルモダンなデザインも自分たちの世界観に合うし、間取りも、理想としていたものが実現したわけだし。
当初はやはり何社かの設計事務所を検討していましたけど、改めて、LDHさんにお願いして正解だったと思っていますよ。

ウッドデッキ

ご自身でも建築の事を勉強されたというIさん。プロによるプラスアルファの提案がとても頼もしく感じられたそう。

嬉しいお言葉ですね、ありがとうございます。
……そういえば、Iさんとの最初の頃のやり取りで、ものすごく印象に残っていることがあるんですよ。
Iさん、本契約を締結する直前の打ち合わせで、私に「この物件、やりたいと思いますか?」ってお尋ねになったでしょう?

ああ、そういえば聞きましたね。

ご依頼頂いたIさんご夫妻

「この物件、やりたいと思いますか?」とお尋ねになった背景には「一緒に家を作っていける人」にお願いしたいという思いが。

実は、ドキッとしたんです。でも、とっさにうまい理由や理屈を考える余裕もなかったので、正直に「やりたいです」とだけしかお答えできなかったんですけど……。

いえ、即答していただいて嬉しかったですよ。最終段階では、プランの魅力だけではなくて「一緒に家を作っていける人」にお願いしたいと考えていたんです。
単に仕事としてだけではなく、家づくりにまつわる喜びや楽しさも、一緒に共有したいという思いがあったので。

あの時、Iさんは私たちの気持ちまで汲んでご依頼くださるんだなと思って、実は、すごく感激したんです。その半面、緊張もしましたけど。

そうでしたか。私たちはただ、竣工後も、ずっといい関係を保てる相手と家づくりをしたかったので……。
そのためには、家づくりに関わってくれるすべての人が、皆さん自分らしく、充実してお仕事してくださることが大切だと思って、あんな風にお尋ねしたんですね。

なるほど。その点で言うと、私たちも、とても楽しんで仕事をさせていただきました。
本当に、どうもありがとうございました。

ええ、施主である私たち自身も、その気持ちは同じでした。きっとこの先も、5年、10年と住むうちに、また新しいニーズや問題も出てくることでしょう。
ぜひ、今後とも長くお付き合いできればと願っています。

ウッドデッキにて

ウッドデッキで満開の桜をバックに。Iさんご夫妻、本当にありがとうございました。

このインタビューの物件

桜を眺める築40年の戸建住宅再生

桜を眺める築40年の戸建住宅再生

祖母の代から受け継いだ木造住宅の耐震補強・リノベーション工事。桜を楽しめるようにテラスバルコニーを設け、2Fを開放的なLDKに変更しました。
現代の住まい方に合わせた間取りにし、収納やセキュティを確保しています。
40年という築年数と阪神大震災のダメージを考慮し 屋根と骨組みまでスケルトンにし、構造材の入れ替えや金物補強や基礎の増打ちなど行っています。

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